受講生からよくある質問と回答(2級商業簿記編)

 

海生ゼミでは、受講生は何度でも無料で質問をすることができ、遅くても24時間以内に講師である会計士から回答を行っています。

よくある質問と回答例です。なお、テキストと書いてある問題は講義で使っているものです。ご了承ください。また、質問の文章並びに回答の文章も若干、修正をしています。(実際の回答には、図解を添付しているケースがありますが、ここでは省略しています)

 

(1) 銀行勘定調整表について

(2) 未着品について

(3) 割賦販売について

(4) 有価証券の償却原価法について

(5) 手形について

(6) 貸倒引当金について

(7) 引当金について

(8) 社債について

(9) 資本について

(10) 帳簿について

(11) 本支店について

 

 

 

 

 

 

 

(1)銀行勘定調整表について

Q:銀行勘定調整表で出てくる、“未取立”についての質問です。“未取立”はいずれ銀行が取り立ててくれるので、企業側では、取立依頼をした時点で借方”当座預金”のままで良いのではと思いますが、なぜ、当座預金の減少と修正するのでしょうか?未取付はいずれ振り出した小切手が提示されるので修正はいらないのですが、なぜ、未取立は修正するのだろうか疑問に思いました。お願いします。

A:未取立は、当社の取引銀行では当座預金の増加の処理をしていないため、残高が一致しないものです。

このケースの場合、当社の修正は必要ありません。つまり、当座預金の増加のままでいいです。

ですから、当社の残高は正しいので、それと一致させるため、銀行の当座預金の金額を調整(増額)します。


Q:銀行勘定調整表における銀行での処理がよく理解できません。

A:銀行側での処理につきまして、もちろん、銀行側に修正を依頼するものではなく、当方の決算の都合上、銀行の残高証明書の残高を調整するだけです。

たとえば、未呈示は、当社では、小切手を振り出していますから、当座預金の減少の処理をします。これは正しい処理です。

ただ、この小切手を受取った取引先が、銀行に小切手を呈示していないため、銀行側の当座預金の残高について減少の処理をしていない状態が未呈示です。

ですから、決算の都合上、銀行側の当座預金の金額を減少してあげないと、両者の金額が一致しなくなるため、銀行勘定調整表の中で、銀行側の当座預金の残高411000から50000を引くことになります。

銀行の翌日記帳は、当方では、銀行に預けたわけですから、当座預金の増加として処理していますし、この処理は正しいことになります。

一方銀行側では、技術上、翌日記帳となりますので、銀行も正しいことになります。

ただ、この場合も、当方の決算の都合上、両者の金額を一致される必要があるため、銀行勘定調整表の中で銀行の金額を調整し、銀行側の当座預金の残高41100035000を加算することになります。

まず、板書に書きました銀行勘定調整表(左側に企業の修正、右側に銀行側の調整)は、簿記の問題を解くだけでなく、実務でも大切な図です。

最終的に、両者の修正・調整後の金額が一致するからです。そして、その一致した金額が、期末の当座預金の金額になります。




(2)未着品について

Q:未着品についての質問です。板書のプリント3回の4/4の未着品の図がよくわかりません。

2500円は、売上で出て行ったから、貸方はわかるのですが、その下の1000円がわかりません。商品到着なのに、貸方?は、なぜなのでしょうか?

A:商品の取引を理解することはとても大切ですので、全然、恥ずかしいことではありませんので安心してください。

未着品勘定についてです。この勘定は、貨物引換証という紙切れの動きを表していると考えてください。まず、前期からの繰越分として紙切れが3000円分あります。そして、当期に4000円分の紙切れが手許に来たわけです。ですから左に書きます。3000円+4000円=7000円分の貨物引換証つまり紙切れのうち、2500円分は、その紙切れのまま売却したのでなくなりますから、右に書きます。そして1000円分は、紙切れと商品を交換したわけですから、紙切れはなくなりますので、右に書いています。商品の到着は、仕入の左に書いています。このように、現物の流れを勘定科目を使っているものとイメージしていただければいいと思います。

処理よりも流れをイメージするようにしていただければ、商品は、たとえ1級でも簡単に解けてしまいます。

 

Q:山梨商店が荷為替を取り組むとき120千円の為替手形を引き受け(?)ますが、その際に担保となる船荷証券の額を120千円と間違えてしまいます。120千円に対する担保としては船荷証券(165千 円)全額が必要なのでしょうか?例えば100万円の船荷証券でも全額 が担保になるのでしょうか?

A:山梨商店が\120000の荷為替を取り組むということは次のような言葉に置き換えることができます。

山梨商店は、代金の早期回収のため、受取人山梨商店、支払人(引受人)静岡商店\120000の為替手形を作成し、それを銀行に持ち込み、手形の割引を依頼します。

もちろん、この手形は銀行からすれば担保となりますが、通常、本来の担保としての船荷証券があるため、100%の担保は必要なく、70%から80%程度の金額になります。

この問題も\165000に対して72%程度となっています。

 

Q:静岡商店が船便の商品を受け取る際の仕入額を165千円と間違えます。新潟商店への未着品売上(仕入)があるのは分かるのですが、実際に山梨商店からの商品(165千円)を受け取るのだから、同額の仕入が必要と考えてしまいます。

A:静岡商店が船便の商品を受け取る際の仕入額(実際は未着品ですが)は165千円であっています。この時点では、新潟商店は無関係です。あくまでも、165千円の船荷証券を山梨商店から受取っただけですから、未着品が165千円増加します。

 

Q:船便の商品(165千円)は船荷証券(165千円)と引き替えで受け取るのだから、静岡商店が新潟商店に未着品販売すると、商品の引き取りができなくなるのではないでしょうか?新潟証券への未着品売上では、何を引き渡すのでしょうか?船荷証券とは別の証券を作成するのですか?

A:船荷証券は1枚とは限りません。何枚かに分かれていることもあります。本問の場合、165千円の商品は、たとえばA品50千円、B品115千円の2種類あり、船荷証券の2枚あると考えればわかりやすいと思います。

A品に関する船荷証券を新潟商店に売却し、B品(原価115千円)に関する船荷証券を商品と引き換えた・・・

このように考えてみてください。

 

Q:未着品取引について質問です。 講義の中で、例えば商品\100,000に対して為替手形\80,000を組むという取引の流れがありますが、この場合、\100,000-\80,000=\20,000はどのように考えればよいのでしょうか。手形の割引の場合には、「手形売却損」を計上しますが、別に損をしてまで為替手形を組む必要はないと思われます。代金の早期回収度と割引率との兼合いなのでしょうか。よろしくお願いいたします。

A:まず、荷為替を組むのは、貨物引換証を担保にして早期に資金回収する目的があります。ですから、100,000円の商品であれば、70%から80%の担保価値があるとして70%から80%の資金を早期回収するために、手形を発行します。これが荷為替手形です。ですから、\100,000-\80,000=\20,000は通常の未回収、つまり売掛金となります。

資金が潤沢にある会社ですと、金利(割引料)を支払ってまで、資金回収をする必要はありませんが、資金繰りがよくない会社ですと、多少の金利を支払っても、早期回収をしたいものです。
荷為替も手形の割引と同じものですから代金の早期回収度と割引率との兼合いで、実施されます。



(3)割賦販売について

Q:割賦販売(回収基準)の対照勘定法で決算時に未回収売上金の仕入原価を仕入勘定の借方から繰越商品勘定の借方に振り替える。期首について、(借方)仕入×××繰越商品×××、期末について(借方)繰越商品×××(貸方)仕入×××という仕訳になっていたのですがよくわかりません。教えてください。

A:割賦販売(回収基準)は、回収金額が売上になります。期首商品100、当期仕入1000、割賦販売のため販売した商品原価800 期末商品300という商品の流れをもとに考えてみます。商品原価800を売価1600で割賦販売し、400だけ回収されたとします。簿記の処理を考えるまえに取引を整理してみます。

期首に、在庫として商品が手許に100あり、当期1000だけ商品を購入し、このうち、800分を割賦販売のため払い出したので、期末の在庫が手許に300あります。800分を1600で割賦販売したが、400しか回収がなく、1200が未回収となっており、未回収分は、販売側の在庫として考えます。

この考えは、回収分だけ所有権が移転し、未回収分はまだ販売側に所有権があるという考えが根底にあります(民法の原則です)。

未回収1200分の原価は600ですから、600は販売側の在庫として処理します(ただし。商品自体は購入側にあります)。結果として、売上原価は、回収分400に対する原価分の200となります。これを仕訳で表現するわけです。

まず、期首商品は繰越商品の借方に前期繰越100あります。

仕入→(借方)仕入1000(貸方)現金預金1000

割賦販売→(借方)割賦売掛金1600(貸方)割賦仮売上1600

回収時→(借方)現金預金400(貸方)割賦売上400

    (借方)割賦仮売上400(貸方)割賦売掛金400

 

さて、この状態で決算になります。

いま仕入勘定は1000です。そして売上原価は、200です。つまり、1000200にする仕訳が必要になります。

売上原価の式をもう一度考えてみましょう。

期首100+仕入1000-期末300(手許在庫)−期末600(未回収分の在庫扱い)=200となります。(借方)仕入100(貸方)繰越商品100

(借方)繰越商品300(貸方)仕入300

これで、仕入勘定が800となります。そして、問題の仕訳です。

(借方)繰越商品600(貸方)仕入600

この仕訳で仕入勘定が200となり、売上原価が出ます。



(4)有価証券の償却原価法について

Q:満期保有目的債権で、償却原価法(定額法)がありますが、償還期に至るまで毎期均等額を計上しますが、何故このようなことをするのでしょうか?

A:通常は、満期償還時に一括して処理しますが、この償却原価法(定額法)は、@額面金額とA取得価額との差額を利息と考えているため、利息は毎期発生しますから、取得時から満期までの期間に配分することになります。

@A 差額は有価証券利息(収益)となります。

@A 差額は有価証券利息(費用)となります。

会計には、費用収益対応の原則というものがあり、費用と収益はその発生している期間に計上することが原則となっています。

ですから、満期に一括して収益や費用を計上するのではなく、償却原価法という方法も認められています。



(5)手形について

Q:自己指図為替手形を勉強しましたが、わざわざこんなやり方をして、受取手形をもらって得なのでしょうか?どんな時に自己指図為替手形を振り出すのでしょうか?イメージをつかみたいので教えてください。

A:相手、つまり債務者がなかなかお金を支払わないとき、債務者に「小切手か手形はありますか」と債権者が言うことがあります。単なる債権より、相手方が振り出した小切手や手形をもらった方が、もし、期日に支払わなければ不渡りになるという恐怖を相手に与えられるからです。しかし、債務者に当座預金の口座がなく、小切手も手形もない場合、債権者は、自己宛為替手形を振り出し、債務者に引き受けてもらうことで同じ効果を期待することができます。ただし、あまり実務でも使われませんが。

 

Q:割引手形のところで、銀行での割引日数とありますが、割引日数とは何ですか?

A:受取った手形を銀行に割り引いてもらうということは、手形を担保にして銀行から短期にお金を借りることと同じことです。借りる期間は、銀行に手形を持っていき割引を依頼した日から、手形の期日(銀行からすれば資金の回収日)になります。割引日数とは、その期間(短期の借入期間)の日数を言います。

 

Q:手形の裏書がどうもしっくりきません。

A:手形の裏書ですが、次のような取引を考えてみてください。

○○さんが得意先に対して商品を販売し、その代金として手形を受取ったとします。

そして、○○さんが、海生商店から商品を購入し、その代金の支払いに、今持っている手形で支払うことにしました。そこで、手形用紙の裏に、○○さんから海生商店へ譲渡する旨の記載をして、海生商店に手形を渡します。これを裏書譲渡といいます。

さて、ここからがポイントです。

海生商店は、この手形における満期日が到来すれば、手形の金額を受取ることができますが、もし、手形の期日に、入金がない、つまり不渡りとなった場合、海生商店は、○○さんに代金を請求することになります。ということは、○○さんからしてみれば、海生商店に商品の代金を手形で支払ったからといって安心できないのです。これが偶発債務というものです。

ですから、○○さんは、海生商店に手形を裏書して譲渡したとき、もしかして、手形が不渡りとなり、海生商店から請求されるかもしれないという偶発債務が発生するため、これを仕訳として記帳しておこうというものが、偶発債務の処理となります。

この偶発債務の処理方法に、評価勘定法と対照勘定法の2つがあります。

評価勘定法は、手形を裏書して譲渡した際に、(貸方)に裏書手形勘定で処理し、受取手形勘定は減少させません。この裏書手形勘定が偶発債務を表します。

これに対して、対照勘定法は、手形を裏書して譲渡した際に、受取手形の減少として処理し、これだけでは、手形を譲渡しただけですから、これに偶発債務を記帳するために、左右対照の勘定を使用し、偶発債務があることを記帳するものです。

これを対照勘定で処理してみます。

(借方)仕入600,000(貸方)受取手形350,000

            支払手形250,000

(借方)裏書義務見返350,000(貸方)裏書義務350,000

となります。

偶発債務を左右対照の勘定で処理するわけですが、別に勘定科目を覚える必要はなく、見返のつく勘定を借方に書くことを知っておけば十分です。

また、無事決済されたということは、先ほどの例で言いますと、海生商店は、手形代金を受取り、○○さんにもはや請求はしないということですから、この時点で、偶発債務は消えることになります。

ですから、評価勘定の場合、裏書手形を消去し、このとき初めて、受取手形を消去します。

(借方)裏書手形350,000(貸方)受取手形350,000

また、対照勘定の場合、偶発債務がなくなりますので上記の仕訳の逆仕訳をしてあげます。
(
借方)裏書義務350,000(貸方)裏書義務見返350,000



(6)貸倒引当金について

Q:山形商店の借入金の連帯保証をして、山形商店が支払い不能となった場合、(借)未収金として、山形商店に求償をしますが、山形商店が倒産してしまって、未収金が回収できなかったときの仕訳はどうなるのですか?

A:実務では、回収可能性に応じて貸倒引当金を設定しますが、その場合は(借方)貸倒引当金×××(貸方)未収金×××となります。貸倒引当金の設定がない場合は、(借方)貸倒損失×××(貸方)未収金×××となります。

 

Q:貸倒引当金の設定について、いい解き方があれば教えてください。

A:期末の貸倒引当金の金額は、修正後の売上債権(受取手形と売掛金)に対して設定されます。

割引手形があれば、その金額を含む場合もあれば、含まない場合もあります。

まず、受取手形から考えていきましょう。残高試算表の受取手形は38,000円です。

この受取手形に関して、修正がないかを資料から探します。(ある問題を使用しています)

問題の資料に受取手形の入金の未記帳があります。

(借方)当座預金10,000 (貸方)受取手形10,000

の修正仕訳が必要になります。

問題の資料で割引手形の決済8,000円の未記帳があります。

(借方)割引手形8,000 (貸方)受取手形8,000

の修正仕訳が必要になります。

結局、残高試算表の受取手形38,000は、38,000-10,000-8,000=20,000になります。

また、残高試算表の割引手形18,000は、18,000-8,000=10,000になります。

次に売掛金を考えていきましょう。

問題の資料に売掛金の当座預金入金が未記帳であるので記帳してあげる必要があります。

(借方)当座預金3,000 (貸方)売掛金3,000

の修正仕訳が必要になります。

問題の資料に、以前、貸倒処理をした売掛金が運よく回収されたが未処理とありますので、償却債権取立益という勘定科目を使用して処理します。

(借方)現金42,000 (貸方)償却債権取立益42,000

の修正仕訳が必要になります。

それ以外に、売掛金の修正はありません。

結局、残高試算表の売掛金76,000は、76,000-3000=73,000になります。

 

ここで初めて、期末に設定すべき貸倒引当金の金額を算定できます。

この問題は、手形割引額を除くとあります。手形の割引の偶発債務の処理について、この問題は評価勘定法を採用しています(これは、残高試算表に、手形の割引に関する勘定が、割引手形しかないからです)。

受取手形20,000には割引手形10,000が含まれていますから、20,000-10,00010,000の金額に3%を設定することになります。

10,000×3%=300

売掛金は73,000×3%=2,190

従って、30021902490になります。

このような手順で、貸倒引当金の計算をしてください。

 

Q:洗替法による、貸倒引当金の設定がわかりません。

A:貸倒引当金の設定には、洗替法と差額補充法があります。まず、最終的な貸倒引当金の金額から考えます。

その金額が、(受取手形28,000+売掛金44,500円)×2%=1,450円です。

次に、貸倒引当金勘定の残高を見てみます。

残高試算表は1,200円ですが、決算整理事項(1)で、500円貸倒れ処理により貸倒引当金を取り崩していますから、1,200円−500円=700円となっています。

さて、そこで、700円を1,450円にするためにどうすればいいかです。

差額補充法の場合は、1,450円−700円=750円を補充すればOKです。

仕訳は、(借方)貸倒引当金繰入750(貸方)貸倒引当金750です。

これに対して洗替法は、今の貸倒引当金の残高を一旦、ゼロにして、新たに、貸倒引当金を計上する方法です。

今、貸倒引当金の残高は700円です。まず、これを一旦、ゼロにします。

そのためには、(借方)貸倒引当金700とします。

これは過去に計上した貸倒引当金繰入が多かったことを意味します。貸倒引当金繰入は「費用」です。つまり過去に計上した費用を減少させる必要が出てきます。

では、貸方に貸倒引当金繰入、つまり費用のマイナスにするかといいますと、そうではなく、収益として計上することになります(正確には、前期に計上した貸倒引当金が多かったので、前期に費用の計上しすぎと考え、当期に、収益を計上して調整するものです)。

その勘定科目が、貸倒引当金戻入(もどしいれ)です。損益計算書において、特別利益になります。ですから、仕訳は(借方)貸倒引当金700(貸方)貸倒引当金戻入700となります。

これで、一旦、貸倒引当金はゼロになります。
そこで、1,450円だけ、貸倒引当金を新たに計上してあげます。その仕訳が

(借方)貸倒引当金繰入1,450(貸方)貸倒引当金1,450です。



(7)引当金について

Q:引当金がよくわからないので説明していただけますか?商品保証と修繕保証の使い分けの仕方がわかりません。

A:たとえば、○○さんが、テレビを製造している会社にいるとしましょう。メーカーは、通常、1年間の保証期間を設けて、無償で修理します。その修理代の1年間の概算を通常、予算として計上するはずです。引当金というものは、予め、発生することがわかっている費用を、前もって計上してあげましょうというものです。ですから、保証金額は、あらかじめわかっているために、費用として前もって計上してあげます。このことを、保守主義的な処理といい、費用は早めに、収益は遅めに計上しましょうという考え方に基づくものです。通常、決算において、翌年の補修金額を見積もり、前もって費用として計上(これを引き当てるといいます)します。言葉の使い方ですが、おなじテレビでも、メーカーから見れば「製品」といいますし、販売店からすれば「商品」といいます。たとえば、メーカーは1年保証しなくても、家電量販店などは、独自で5年間保証をしているところもあります。メーカーは、製品保証引当金、家電量販店は、商品保証引当金と名称が変わってきます。(修繕保証という言葉はあまり使いません。)まずは、この点をおさえていただければ十分です。



(8)社債について

Q:社債の償還についてですが、平成191日に発行した社債(額面金額2,000,000円、発行価額100円につき94円、償還期間6年)の満期日が到来したため、全額当座預金から支払った。という、問題があるのですが、回答を見ても意味がよくわかりません。差額が出ると思うのですが。答えは、社債2,000,000/当座預金2,000,000 とのことです。

A:償還には、ご質問のように、満期日に償還されるものと、満期日前に買い入れ償還される場合があります。満期日に償還されますと、額面金額全額を返済することになりますので、2,000,000円を支払うことになります。ですから、社債の満期償還の仕訳は、(借方)社債×××(貸方)当座預金×××になります。これに対して、満期日前に買入償還する場合には差額が出ます。つまり、社債の金額は額面ではないため、社債償還損益も発生します。次のような仕訳の形態になります。

(借方)社債××× (貸方)当座預金×××

            社債償還益 ×××

 

 

Q:4/4/1に社債額面総額¥3.000.000(年利率9% 利払い日3月 .9月の各末日 償還期間5年)を、@¥100につき、@¥97で発行し、払込金額を当座預金とした。なお、社債の発行に要した諸費用¥450.000は、現金で支払った。9/3/31、社債が満期となったので全額償還し、最終回の利息とともに小切手を振り出して支払った。とあります。8/12/31に、未払い社債利息を67.500計上しないといけないんですよね?それで、9/1/1には、再振替仕訳をすると思うのですが、このへんがよくわかりません。未払い社債の3ヶ月を計上するということは、9/3/31に支払う社債利息は、9/1/19/3/31までの3ヶ月間ではないのですか?

未払い社債利息が入ってくると、いつもよくわからなくなります。

再振替をするということは、どういうことになるのでしょうか?

9/3/31の、仕訳の考え方についてよろしくお願いします。

A: 8/12/313か月分の利息(8101112月分)67,500円を未払計上します。

@(借方)社債利息67500 (貸方)未払社債利息67500

 そして9/1/1に再振替仕訳をします。

A(借方)未払社債利息67500 (貸方)社債利息67500

 そして、9/3/31に支払う社債利息は、810月から93月までの6か月分の135000となります。

B(借方)社債利息135000 (貸方)現金預金135000

つまり、810月から93月までの利息135000円を93月末に支払うのですが、途中で決算がきており(81231)、決算までの費用を計上しなければならないため、@の仕訳をします。

つまり、93月の社債利息の支払金額は半年分の135000円ですが、そのうち半分は前期の費用として@で計上されています。ということは当期の費用は67500になります。

そのために、Aの仕訳をしてあげます。

Aの仕訳をしなければ、社債利息の処理がBのままで、135000と計上されてしまいます。

AとBの仕訳で、社債利息が135000-67500となります。

 

Q:社債の問題なのですが、タイムテーブルの書き方が悪いのか期間のことで、つまってしまいます。5/1/1に、額面¥800.000の社債(償還期限5年)を、発行価格@¥95で、はっこうし、全額の払込を受け、払込金は当座預金とした。なお、社債発行のための諸費用¥72.000は小切手を振り出して」支払った。利息は、無視する。

という問題で、7/12/31に、額面総額¥800.000を、額面@¥100につき、@¥99で買入償還し、当座預金から支払った。とあります。

この仕訳についてなのですが、回答では社債発行費については記載されていないので、処分済みということだと思うのですが、これが理解できません。償却期間は3年なので、ちょうど買い入れ日にはかかっているので、償却の仕訳がいるのではないかと考えていたのですが。いつも、こういうところで詰まってしまいます。どう考えたらよいのでしょうか?よろしくお願いします。

A:この問題は、買入償還取引の仕訳を求めているのではないでしょうか。

社債発行費の償却は、取引ではなく、決算日で行うものです。ですから決算日ですから、償却の仕訳は必要となります。

たまたま、決算日に、社債の買入償還の取引があったと考えてください。

結果として、決算日には、この買入償還取引の仕訳と社債発行費の償却の仕訳が必要になりますが、この問題は、あくまでも、買入償還取引の仕訳をしなさいという問題と考えてください。

 

 

Q:講義の中で出てくる、社債の”価値”という考え方がいまひとつピンときません。額面価額−発行差金償却額=価値としていますが、社債に対する支払利息は、額面総額に対して計算されるはずであり、価値が毎期上昇していくということがよく理解できません。

A:額面1100円の社債を発行するとします。このとき、社債の購入者がいくらなら購入してくれるかで社債の発行価格(いわゆる価値)が決まります。人気の会社の場合、1105円と、額面以上で発行するケースもあります。通常は、額面以下での発行になります。たとえば195円で発行したとします。つまり、195円が社債の価値となります。この金額を、簿記で言いますと、額面価額−発行差金未償却額=価値になります。償還期限になれば、額面で償還されますから、そのときの価値は1100円になります。

そこで、計算上ですが、195円の価値のものが1100円に上昇していくと考えるわけです。
仮に償還期限が5年としますと、1年後196円、2年後197円となります。ちょうどその金額が額面価額−発行差金償却額となります。あくまでも計算上(理論上)の価値です。



(9)資本について

Q:問題集で会社設立の際、授権株式数1000株のうち商法で定める最低株式数を1株60,000円で発行した。という仕訳の問題がありました。解答は1000×60,000×1/4=15,000,000で計算されていましたが、株式発行時の金額と株式数では商法で定める資本金への組み入れ最低限度は違うのでしょうか?金額では1/2で株式数は1/4なのでしょうか?

A:まず、授権資本とは、会社がこれから発行できる株式数を言います。たとえば、授権資本1000株の場合、1000株の株式を発行することができることになります。株式を発行するということは、その株式を引き受ける株主になる人がいます。この問題では、1株6万円で引き受けてくれる人がいたことを意味します。さて、会社の設立の際、商法では、授権資本の1/4以上の株式を発行しなければならないという規定があります。ですから、授権資本1000株の場合、会社設立時には、少なくても1000株×1/4250株の株式を発行する必要があります。つまり、1株6万円で250株ですから、1500万円のお金を出資してもらう必要があります。それが、1000×60000×1/415,000,000の式です。

この1/4と、出資してもらった金額を資本金に組み入れる際の1/2というものは、まったく異なるものです。

上記1/4は、最低、授権資本の1/4は株式の引き受けをしなさい、つまり、出資が必要ですというもので、1/2は、出資金額(払込金額)の1/2を資本金として処理しなくてもいいですというものです。

ちなみに、設立後に、増資を行う場合には、1/4の規定はありません(つまり、何株の増資をするのかは自由です)が、最低資本金の1/2の規定は関係があります。

資本金の金額は、出資の金額全額が原則です。先ほどの場合、1500万円全額を資本金にすることが原則になります。ただ、1500万円の1/2を資本金として処理しなくてもいいという商法の規定があるため、1500万円×1/2750万円を資本準備金として処理することもできます。



(10)帳簿について

Q:二重転記を防止するチェックマークを付ける意味がいまいちよくわかりません。特殊仕訳帳→総勘定元帳への転記における二重転記を防止するチェックマークというのは なんとなくわかるのですが、特殊仕訳帳→合計残高試算表の作成においては、結局のところ、借方・貸方合計や総 仕入・売上高を 記入するので、二重ということにはなっていないのでしょうか。

ある簿記の本には、特殊仕訳帳→普通仕訳帳→総勘定元帳という流れになるとありました。

A:仕訳から転記の流れは、特殊仕訳帳→普通仕訳帳→総勘定元帳と書きますと誤解を生じます。次のように考えてください。

■特殊仕訳帳→総勘定元帳

■普通仕訳帳(特殊仕訳帳記載の取引は除く。)→総勘定元帳

普通仕訳帳が本来の仕訳帳で、特殊仕訳帳とは、本来は仕訳帳ではなく、補助簿を仕訳帳として活用しているものです。ですから、すべての取引は、普通仕訳帳に記帳する必要がありますので、特殊仕訳帳の取引も普通仕訳帳に記帳されます。

そのために、特殊仕訳帳→普通仕訳帳→総勘定元帳のように表現しているものと思われます。

合計残高試算表は、総勘定元帳からの記帳となりますから、ここでは二重転記の問題は発生しません。

なぜなら、総勘定元帳への転記の段階では二重転記は回避されていますので。

その回避をしたことの確認のために、各帳簿にチェックマークを書きます。

あくまで、二重転記は、仕訳帳から総勘定元帳への転記の段階での問題です。



(11)本支店について

Q:ある問題で、決算整理前残高試算表(本店)の中に繰延内部利益勘定がありました。

前期の期末商品の中にある内部利益のことだと思いますが、このあたりがよく理解できません。
具体的に・・・本支店会計では、本店、支店がそれぞれに決算を行い、財務諸表を単純に合算し、繰延内部利益控除や繰延内部利益を使って、未実現の利益をなくしたり、期末商品に含まれている内部利益をなくしていると思いますが、翌期になぜ、しかも本店の帳簿の中に繰延内部利益勘定が残っているのかというのが疑問です。そして、翌期の本店の剰余金の中には内部利益は含まれていませんよね?・・・・・
本店と支店の帳簿のつながりというか、そのあたりもあやふやですのでよろしくお願い致します。


Q: 前期期末において、本店の帳簿上の繰越利益剰余金に、内部利益分が含まれて計算されているとはどういう意味ですか?


A:
資料を添付していますので参考にしてください。→海生ゼミサイトトップページに掲載。

 

 

 













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